愛猫家なら知っておきたい!「猫汎白血球減少症」ってどんな病気?

猫の感染症は死に至る危険な病気が多くあり、それぞれの病気には知っておくべき特徴があります。

ここでは長く飼っている猫はもちろん、特に子猫や、飼い始めに気をつけたい感染症のうち、ワクチンの効果は高いが、発症すると致死率の高い「猫汎白血球減少症」について 調べてみました。

猫汎白血球減少症の病態と症状

このウイルスが引き起こす「猫汎白血球減少症」は別名「猫ジステンパー」、「猫伝染性腸炎」とも呼ばれています。

致死率と伝染性が高く、消毒、清浄化は困難なことで知られています。なお病名に「猫」と付いていますが、一部の犬、イタチ科の動物(特にミンク)、アライグマ科の動物(アライグマ、アナグマ)にも感染することが確認されています。

猫汎白血球減少症の症状には以下のようなものがあり、通常2〜12日間の潜伏期間の後、食中毒に似た、嘔吐、下痢、食欲不振といった症状とともに、突如発症します。

2〜6ヶ月齢の子猫では重症例が多く、1歳を超えた成猫については、無症状から軽症例が多いとされます。

急激な発熱や、激しい嘔吐を繰り返し、また大量の血便や下痢をすることもあります。猫自身の免疫の働きにより、一週間耐え抜けば、劇的に回復し完治します。

免疫が弱い猫は、一週間以内に死に至ることもあります。ウイルスの感染力が非常に強く、発症した子猫の致死率は90%以上とされています。

①心筋型

血流によって全身に行き渡ったウイルスは、子猫の場合は心筋細胞に取り付き、そこで爆発的に増殖して細胞を破壊します。

心筋細胞が破壊されれば、心筋炎を起こし、心不全により突然死します。

②腸炎型

ウイルスが腸管内に取り付いた場合は、腸陰窩細胞(腸の表面にある細胞)が破壊されることで、正常な粘膜形成ができず、下痢、水溶性粘血便(トマトジュースのようなサラサラな便)といった症状を引き起こします。

加えて骨髄細胞の破壊によって、白血球数が激減し、腸内細胞の日和見感染(通常は無害であるが免疫力の低下に漬け込んで悪さを働くこと)を防御することが出来なくなり、敗血症(細菌によって引き起こされた全身に及ぶ免疫炎症反応のこと)に至ります。

同時に、腸粘膜の下に連なる毛細血管の破壊による出血などの要因が重なって、DIC(本来、出血箇所でのみ生じるべき血液凝固反応が、全身の血管内で無秩序に起こること)が引き起こされ、全身の臓器が機能しなくなり死に至ります。