「出かけてくるね」の一言は犬にとっては不安とストレス
特に朝方は、仕事などの外出のために毎日何かと忙しくバタバタとしてしまいます。
そして犬にあまり構ってあげる事もできません。
外出する時も毎回犬を連れていくわけにもいきません。
犬はこの朝方のバタバタを感じると不安でいっぱいになります。
一緒に連れて行ってもらえるのか?留守番をするのか?
犬は群れで過ごしてきた動物なので、一人でいるのは基本的に苦手です。
リーダーである飼い主の姿が見当たらないと不安で溜まらなくなります。
この症状を「分離不安」といい、大きなストレスが溜まってしまいます。
分離不安とは?その原因は?
これは犬の心の病気の一種です。
留守番が続くと、一人の時間に耐えられなくなり、寂しい気持ちが後に様々な問題行動を起こす事になります。
普段無駄吠えをしない仔が急にやかましく吠え立てたり、おしっこやうんちを漏らしたり、物をかじったり、壊したり、ゴミを散らかしたりと、飼い主が家に帰ってきたら、家の中が大変な事になっていてビックリするような事もあります。
しかしこれは飼い主に構ってもらいたくて、してしまう問題行動なのです。
飼い主が困った様子で片づけをしている行動が、自分のためにしてくれていると大きな勘違いをします。
また、犬自身への問題行動もあり、食べた物を吐いたり、同じところをクルクル回り続けたり、体の一部を舐め続け皮膚炎になってしまうなど色々な体の異常が見られる事もあります。
いずれも飼い主に頼る気持ちが大きく強すぎる事が原因で起こるのです。
四六時中飼い主の側にいる仔に多いのです。例えば寝る時も一緒の布団で寝たりと、飼い主への依存心が強すぎると問題行動を引き起こしやすくなります。
こうならないためにも、良い関係は築きながらも、私生活でもメリハリのある生活を心がける事が重要です。
また、留守番をさせても不安にならないように、仔犬の事から、飼い主が不在の状態に少しずつ慣らして行く事が大切です。
仔犬のころから留守番のトレーニングをしよう
飼い主の都合で、子育ても落ち着いたのでそろそろ仕事をしようとしたときに、犬が成犬になっているとします。
いきなり飼い主が毎朝外出して、一人になる状況が続くと「分離不安」という心の病にかかってしまう事もあります。
そうならないためにも仔犬の頃からしっかり、留守番が出来る仔にしつける事がとても大切なのです。
出掛ける前に飼い主が言いがちなのが、愛犬に向かって「出かけてくるから、帰ってくるまでいい仔にしててね。」と声を掛けて行くことがあると思います。
この飼い主の行動はあまりよくありません。
犬にとってはこの一言で不安スイッチが入り緊張が始まります。
犬が寂しがらないようにと思って声をかけたのに、これがかえって不安を煽ってしまうのです。
出掛ける時に飼い主がする大切な行動
出掛ける時は、極力ささっと準備をして、犬がリラックスしてくつろいでいる間にそっと黙って出かけるようにします。
犬とは目を合わさずにさりげなく出かけるのです。
留守番させるのが可哀そうだからと、出かける前にたくさん相手をして遊んであげるという事もいい方法ではありません。
飼い主と遊んで楽しかった後ほど、その後の留守番の時間はとても辛いのです。
飼い主がいない寂しさがより増してしまい、「分離不安」になる可能性が高くなり、問題行動を起こしてしまいます。
まとめ
出掛けるときはついつい「行ってくるね~」と言ってしまいたくなりますが、外出する時はさりげなく出かけるようにする事がコツです。
また帰ってきたときも何気ない態度でいる事を心がけましょう。
「ただいま!」「良い仔だったね~」など甘い言葉をかけたり、大袈裟にかわいがると、ますます留守番が特別な事だと感じてしまいます。
帰宅したあとの時間は特別に遊ぶのではなく、いつも通りの生活を送るようにします。
そしてこれが日々当たり前にしていきます。
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